2012/03/15

マニキュアが剥げかかっている人を見ると不安になる。
その色が濃い色であればあるほど心配にもなる。
お金がないのかな、帰る家はあるのかな、心が不安定なのかな、と。

以前高田馬場の古本屋で働いている時、
お客さんに化粧と香水が5割増しのおばさまがいて私は心でディヴァインと呼んでいた。
その人の真っ赤な爪は、10本全部剥げかかっていて、
一緒に来る派手な娘さんの爪はもっとすごかった。
むしったみたいに剥げていた。

2人は街娼だと聞いた。
当時の私は、そういうお仕事ならもう少しきれいにしたらいいのにと思っていたが、
今になれば、その隙のようなものが男を滑り込ませる罠になり得ていたのかも、とも思う。
んなことないか。


かくいう私も人のことは言えない。
高校二年だったかな。
仲のよかったナオちゃんが突然私の手をとって
「あなた、いつ見ても爪に土みたいのが入ってて小学生みたいなんだけど。」と言った。
見ると確かに汚かった。

そういえばいつも塀をザーっと触りながら自転車に乗っていたし、
校庭ではいつも指で地面に何か書いていたし、
帰り道もいつも何か拾っていた。高校生なのに。

恋もするしオシャレもしたい年頃なんだからちゃんとしろと、
それ以降時々ナオちゃんの爪チェックがはいった。

先日の帰省で久しぶりにナオちゃんに会ったんで、「ほら見て」と誇らしげに
土の入ってない爪を見せたが、どうでもよさそうだったな・・
でも相変らず私のことを「あなた」って呼んでいた。
昔と変わらない。デヴィ夫人みたいな発音で。